【介護施設の探し方】利用料金や費用で介護施設・老人ホームを選ぶ方法

「親の入ってるホームの利用料、足りない部分を払ってるけど、これがずっと続くと思うと、正直厳しいなぁ」

「貯蓄崩して月々の利用料支払ってるだけど、いつまでもつことやら。おちおち長生きもできない。」

こんな風に、介護施設の利用料金って高額だなって思ったことはありませんか?

施設の利用料は、一見複雑で、「まずどこから手をるけるべきか」と悩む人が大半です。

なんとなく支払っているなら、お金がもったいない!

もっとコスパの良い施設はありますよ!

実際に、施設探しの相談員として働いていた私が、

その方の

  • 状態と
  • 収入で選ぶ、
  • 利用料金別の

施設探しの方法を紹介します。

読み終わった後に実践すれば、入居の問い合わせをすべき施設が見えてきますよ。

まず、一番目にすべきことは状態に応じた施設選び

この状態とは

 医療的なケアが必要かどうか 

そして、

 介護度 

この二つの選別です。

施設の人員配置は、施設種別ごとに異なります。何らかの医療的ケアを必要とされる方は、医師や看護師などの医療職が常駐している施設を選ぶ必要があります。

このように、医療的ケアが必要かどうかで入所可能な施設を選別した上で、医療的ケアが必要のない方であれば、介護度や認知症の有無によって施設を選定します。

この選別を以下の「人員や入居条件の比較表」をもとに医療依存度と介護度別に①~④のグループに分けしました。

『人員や入居条件等による介護施設の比較表』

多床室個室介護士看護師機能訓練士医師入居条件居住期間入居までの目安
特養(多床室)×要介護度3以上永住年単位
特養(地域密着)××要介護度3以上永住比較的早い
老健(多床室)要介護度1以上原則3~6カ月比較的早い
介護療養病床×医療度高状態が安定するまで比較的早い
介護医療院
ケアハウス×××××無し無し早い
サ高住×××××無し無し早い
有料(住宅)×××××無し無し早い
ケアハウス(特定)××無し無し早い
サ高住(特定)××無し無し早い
有料(特定)××無し無し早い
グループホーム×
短時間
××認知症の診断無し早い
短期入所施設×要支援1以上1ヶ月早い

医療的ケアの必要な方の入居先

医療依存度の高い医療的ケアとして

  • 人工呼吸器
  • 気管切開
  • 感染病
  • ALS(筋萎縮性側索硬化症)

などが挙げられます。

医療度の高い方の入居検討先
  1. 介護老人保健施設
  2. 介護医療院
  3. 介護療養病床
  4. 24時間看護師を配置している有料老人ホーム

介護度に応じた入居先の選別

以下のような医療依存度の低い医療的ケアであれば、看護師が常駐している介護施設であれば可能です。

  • インスリン(日中)
  • 胃ろう
  • 人工肛門
  • 褥瘡(床ずれ)
  • 人工透析
  • 経管栄養
  • 喀痰吸引
  • 点滴(日中)
  • 終末期、看取り
  • 在宅酸素

介護度に応じた入居先を検討することになります。

介護度3以上の方の入居検討先
  1. 特別養護老人ホーム
  2. 介護老人保健施設
  3. 介護医療院
  4. 特定施設
  5. グループホーム
③ 介護度1~介護度2の方の入居検討先
  1. 介護老人保健施設
  2. 介護医療院
  3. 特定施設
  4. グループホーム
  5. サ高住
  6. 有料老人ホーム
  7. ケアハウス
自立~要支援2の方の入居検討先
  1. 特定施設
  2. グループホーム(要支援2以上)
  3. サ高住
  4. 有料老人ホーム
  5. ケアハウス

2番目は、本人の収入に応じた施設選び

医療依存度や介護度、認知症などの状態に応じた施設選びができたら、次は本人の収入に応じて施設を選別しましょう。

まず下の「費用面での比較表」の月々の費用を参考に、一番目の状態から選んだグループ内の施設の中から本人の収入に応じた施設を選んでください。

費用面での比較表

  • 施設を探している人の設定
介護度2課税世帯(本人の収入¥220万/年間)
負担限度額医療費控除お薬代洗濯代オムツ代入居一時金入居条件月々の費用
特養(多床室)
利用可能

一部利用可能
×
本人負担

施設負担

施設負担
×
無し
要介護度3以上約10万円
特養(地域密着)
利用可能

一部利用可能
×
本人負担

施設負担

施設負担
×
無し
要介護度3以上約15万円
老健(多床室)
利用可能

利用可能

施設負担
×
本人負担

施設負担
×
無し
要介護度1以上約10万円
介護療養病床
利用可能

利用可能

施設負担
×
本人負担

施設負担
×
無し
医療度高約10万円
介護医療院
利用可能

利用可能

施設負担
×
本人負担

施設負担
×
無し
要介護度1以上約10万円
ケアハウス×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

施設による
無し約10万円
サ高住×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

施設による
無し約10万円
有料(住宅)×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

有り
無し約20万円
ケアハウス(特定)×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

施設による
無し約16万円
サ高住(特定)×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

施設による
無し約16万円
有料(特定)×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

有り
無し約25万円
グループホーム×
利用不可
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担

施設による
無し約16万円
短期入所施設
利用可能
×
利用不可
×
本人負担
×
本人負担
×
本人負担
×
無し
要支援1以上約10万円

3番目にすることは、周辺の対象施設の一覧を手に入れ見学へ!!

状態から施設を選別し、費用面から施設を選別したら、該当する施設を以下の条件で検索しましょう。

検索条件

  • 本人の収入範囲内
  • 家族の家からなるべく近い施設

入居はゴールではありません。入居後も毎月の支払いだけでなく、定期受診だけでなく体調の変化高齢者の状態に応じ相談と呼び出し、カンファレンスや、衣替えや日用品の補充等々、施設へ出向かなければなりません。

保育園に子供を預ける場合、体調が悪ければすぐ帰されます。入居施設なので帰されることはありませんが、呼び出しはあります。

なので、近場かつ収入範囲内で探した方が後々幸せになります。

そして、施設を検索したら入居の申し込みを兼ね見学に行きましょう。

積極的な住み替えがトータルコストを抑える。

費用の面だけ考えると、最初から最後まで介護保険施設に入所できれば、それが一番安く上がります。しかし、待機者数や入所期間の制限、介護度による入所条件があり、実質、不可能な状況です。

このため、負担限度額認定証と医療控除の使える『介護老人保健施設』『特別養護老人ホーム』『介護療養病床』『介護医療院』の介護保険施設を、長い高齢者施設生活の中で住み替えを行い、うまく取り入れることでトータルコストを抑えるのが現実的な案となります。

例えば、

いったん、料金の安い介護老人保健施設へ入所し3ヶ月から6ヶ月の退所期限が来るまでに、特定施設やグループホームを探し、特定施設へ入居しつつ特別養護老人ホームの入居を待つ

これが費用面で良いプランとなります。

まとめ

いずれの施設も、あくまでも状態の安定した方を入所入居の対象としており、「看取りまでしますよ」という施設でも医療的なケアが必要になれば転居せざるを得ません。

終の棲家というのはあくまでもピンピンコロリと寿命を全うできる方のみに通用するものなので、現実は状態に応じて、棲み処を変える必要があるのです。

ならば積極的に住み替えを行い費用を抑えることも、結果オーライなのではないでしょうか。

施設探しは以下のサイトでも出来ますよ!

ぜひ、ご活用してみてください。