面接官「最後に一つだけお聞きします。あなたが介護職として、大切にしたいことは何ですか?」
「・・・。(わたしが大切にしたいことって、なんだろう???)」
私は介護職として数年働き、やりたいことと現実が折り合わず介護職として違う法人への転職を望んだ。
その転職活動の際、面接でたずねられたこの質問にハッとさせられた。
そもそも、超就職氷河期で希望する職に就けず(単にやる気が失せた、もしくはもとからなかった)、職にあぶれた私は、正社員登用に目がくらみ介護の現場に飛び込んだ。
実際に働いてみるとやりがい搾取な苦い現実。
でも、
”確かに3Kとか4Kだけど感謝される素晴らしい仕事”
なんてわけのわからない世界に少しずつ惹かれてたのも実感としてあった。
転職の末、いろんな施設を転々と、介護職から相談員へ、そして結局は、介護職兼管理者と堂々巡りをした結果、今ならわかります。
一口に介護職といっても、施設によりその役割と業務内容は異なりますが、
共通するキーワードは、
「自立支援に価値を置くのではなく、利用者・家族の困りごとを解決することに価値を置く」こと。
「大切にしたいこと」という軸あれば、自己紹介、転職理由、志望動機、自己PR、逆質問は難なくクリアします。
介護福祉分野だけでなくどんな業種にも通じるキーワードですので、転職や就職で面接を控えている方は超おススメです。
今回は、
- 介護職ってどんな仕事なのって疑問に答えつつ、
- 全介護職に共通するキーワード「自立支援」とその目的について
解説していきたいと思います。
読み終わった後には、あなたの介護職として大切にしたいものがなにか見えてきます。
介護職の役割と使命を理解したあなたは面接にもひるむことはありません。
どこでも通用する介護職になること間違いなし!
介護の仕事に対する世間の見方
悲しいことですが、
介護の職場は「きつい」「汚い」「危険」3Kの職場と言われ、最近では「給料が安い」が加わり4Kの職場ともいわれています。
介護職の勤務体制は、夜勤や早出などを含む変形労働制の肉体労働です。夜勤業務に就く人は、年に2回健康診断があったりします。それだけ体調を崩しやすいんですね。
排泄の介助や、入浴介助は避けては通れない業務です。誰しも、排泄物や、直接、他人の肌に触れるのは抵抗がありますよね。
利用者との距離は非常に近く、転倒する利用者を支えようと共に倒れる危険や、インフルエンザやノロウイルス、最近では新型コロナなど、何らかの感染症にさらされる危険は常にあります。
2019年度の全産業の平均年収は460万円ほどで、介護職の同年度の平均年収は360万円ほどです。その差は100万円ほどになります。
以上のことは、まぎれもない事実です。
まぎれもない事実ですが、いずれも主観的なもので、つまり、自分の考え方次第です。
でも、これを、「介護は(4Kで)大変だけど、ありがとうと感謝される仕事なんですよ。」なんて、やりがい搾取は耳にタコです。
私は、介護の4Kについて以下のように考えます。
変形労働制なのは間違いありませんが、定時労働の職場で残業はありません。時間が来たら帰れます。以前は時間外労働を強いるブラックな事業所も横行していましたが、現在は、介護職の人手不足からその職場環境を整えることで離職を防ぎ、新規の職員獲得にもつなげる事業所が多くなっています。それにも関わらず、もし、ブラックな事業所に当たったら、すぐ転職しましょう。介護職は引く手あまたの売り手市場です。
排泄、入浴、食事の介助は、ただ、その介助を行うのであればそれは、汚い作業で終わります。自立支援の手段や方法としてそれらの介助を行っているという考えに変わることで、それらの介助は自立支援の知識と経験になりました。
転倒や腰痛、感染の危険はありますが、予防策をとることで事故や感染の発生率は大幅に下がります。実際に介護現場での労働災害の発生率は、飲食店と同等で決して高いわけではありません。
他の業種と比べ、100万円ほどの開きがあるのは事実です。ただ、景気に左右されませんし、働く場所はたくさんあるので、喰いっぱぐれがありません。当たり前ですが、役職を得ることで給料は上がります。責任を課されるリスクを負わないのであれば、給料が上がらないのはどの業種でも一緒です。
介護職の仕事は4Kであり4Kではない、それは、あなた次第
同じ職種で、法人が変われど求められる能力があるとするならばそれが、その職種において突き詰めるべきものなのだとおもいます。
どこへ行っても求められる能力です。
つまり、その能力をより多くの人がが求めているため、その能力がある人間の市場価値は高くなります。
私が介護職として転職した際に求められたのは、自立支援としての介助方法でした。
私はそれまで、単なる作業として介護業務を行っていたので転職した先では通用しませんでした。
あなたが、目の前にある介護業務を単なる作業として行うか、自立支援策の一環として行うかで、
介護という仕事は4Kでもあり4Kではなくなるのです。
つまり、あなたがどのように仕事と向き合うかなのです。
介護職としての市場価値を高めるものとは
病院の介護療養病床や老健など療養色の強い介護施設と、
特養やグループホーム、有料老人ホームなどの生活の場である介護施設では、同じ介護職でも求められる役割や業務内容は異なります。
「思っていた仕事内容じゃなかった」 「聞いていた雇用条件と違う」 「給与待遇面だけで選んだが、人間関係が最悪」 実際に働いてみると、面接で聞いていた条件と違うとか見学の際に感じた施設の雰囲気と違うことってよくあります。 …
しかし、役割や業務内容は違えど、その役割と業務を通して自立支援を行うことはどの介護施設の介護職も求められる能力です。
なぜなら、すべて介護施設は介護保険制度の中で役割を規定されており、その、介護保険制度は高齢者の自立支援のために整備された制度なのです。
すべてのいわゆる介護施設は、介護認定を受けた高齢者を自立支援させる役割があるのならば、
その中で働く介護職には、当然として、介護という技能を通じて自立支援を行うという役割をになっているのです。
自立支援の目的とは
ただ、自立支援は手段にしかすぎません。
「自立支援に価値を置くのではなく、利用者・家族の困りごとを解決することに価値を置く」
ことこそが、介護職の使命や目的であることを忘れてはなりません。
何のために自立支援を行うのかというと、困りごとを解決する為です。
必要とされるから私たちは存在するのであって、不必要な存在であれば淘汰されるべきです。
決して、自立支援の押し売りにならないよう、気を付けたいところです。
まとめ
介護職には、利用者に対して自立支援を行う能力が求められます。
また、管理すべき立場になって求められるのが、職員に対して自立支援を行う能力でもあります。
そして、人の親になり求められる能力は子供の自立への支援でもあります。
介護職として、どういう道を進もうとも介護という業態にいる限り、自立支援の知識と経験は求められ、また、思わぬところで役立ちます。
終身雇用制度の崩壊した今、一つの法人に定年まで勤めあげる人は少なくなりました。
働き方改革により、今まで以上に人材の流動化は加速します。
どんな仕事でも法人が変わっても求められるものが見つかれば、それを突き詰めることで、自身の市場価値を高めることに繋がります。
介護職において、求められる能力は自立支援であり、その能力を高めることで自身の市場価値も高められます。
これから転職しようとしている人、これから介護職に挑戦しようとしている人は、
介護職としてのリスクマネジメントとして自立支援の経験と知識を蓄積し、自身の市場価値を高め、
どこでも通用する介護職となることを強くお勧めします。
もう一つのおススメが、転職の際は転職先を探してくれる転職エージェントを利用することをお勧めします。ワンストップ、上げ膳据え膳ですから自分で動く必要はありません。
入職後の給与とか聞きにくいことはエージェントが代わりに聞いてくれますしね。
でも、いざ実際に転職支援サイトや転職エージェントの力を借りようと思い立ち、インターネットで探してみると星の数ほどたくさんあり、どれにしようか本当に迷います。
どの転職支援サイトをみても”№1”ではなく、”最大級”と求職者の登録人数の多さを誇ってはいます。
しかし、その実態は様々な
- 雇用形態(正社員、契約社員、派遣社員、業務委託etc)や、
- 職種(介護職、看護職、ケアマネリハビリ、管理職etc)を含んだ総数です。
額面の総登録者数が多いからという理由だけでは、
- 実際は派遣ばかりで正社員の求人案件が少なかったり、
- キャリアアップを狙っての転職なのに希望する職種の案件がすくなかったりとミスマッチとなってしまいがちです。
なので実際に、転職支援サイトで希望の職種や雇用形態などで求人検索をしてみて、件数の多いところを登録候補に挙げるのがおすすめです。
転職支援サイト | 正職員 | 非常勤・パート | 派遣社員 |
---|---|---|---|
レバウェル介護 | 23,035 | 14,928 | 16,154 |
マイナビ介護職 | 29,691 | 14,521 | 非対応 |
介護ワーカー | 38,965 | 18,545 | 14,899 |
ミラクス介護 | 13,695 | 8,503 | 4,721 |
かいご畑 | 1,211 | 95 | 7,229 |
MC-介護のお仕事 | 4,746 | 2,430 | 3,970 |
介護JJ | 12,457 | 263 | 15 |
スタッフ満足 | 242 | 71 | 974 |
ケアジョブ | 23,580 | 29,360 | 47 |
「介護JJ」正職員での人材紹介に特化
介護JJさんは
- 介護職種/正社員での求人件数が12457件、
- 介護職種/非常勤パートは263件、
- 一方、介護職種/派遣は15件となっており、
介護職/正社員での人材紹介に特化した転職エージェントだといえます。
介護職で正社員として働き、責任ある仕事を任されることでキャリアを積みたい人には有望な登録先となります。
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介護・福祉の転職サイト『介護JJ』「かいご畑」派遣社員での人材紹介に特化
一方、かいご畑さんは総求人数40000件のうち
- 介護職種/正社員での求人件数は1200件程度、
- 介護職種/派遣社員は7,200件と
派遣に特化した転職エージェントだということがわかります。
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派遣として働くメリットは、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができることです。
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- 残業や役職無しで、
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自分のプライベートを優先できることです。
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転職支援サイトの選び方
このように、転職支援サイト/転職エージェントの選び方は、自分がどう働きたいかによって左右されます。
正社員で働きたいのに派遣に特化したエージェントを選んだらいつまでたっても理想の職場には巡り合えないってことですね。
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「仕事しながらの転職先探しってホントに大変・・・。」 「面接って慣れてないから怖い。転職はしたいけど、それで億劫になる。」 「そもそも賃金交渉ってどうやるの?」 働きながらの求職活動や、ましてやそれが未経験の分野だと本当 …
実際に登録してみた感想
ちなみに今すぐ転職したわけではないけど、条件の良い職場があれば逃したくない僕の場合、以下の転職支援サイト3社に登録してみました。
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の3社です。
実際に利用して感じたことは、ひとつは、最終的には担当者の方によってかなり左右されるなという感想です。
連絡はメールのみでってお願いしてるのに電話かけてきたり、今すぐに転職したいわけじゃないのに面接日時の調整してきたりする担当の方もおられます。
ただ、人間同士の付き合いなので、はじめはギクシャクするのかもしれません。それが彼らの仕事ですし、そのうち助けてもらうこともあろうかと思いますので、長い目で見守りたいです。
あと、転職を考えるなら、複数の転職支援サイト/転職エージェントの利用登録を検討しましょう。
今回ご紹介した求人登録数はあくまでも各社が公開している案件だけです。
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3社の実際に利用してみた感想の詳細は、また別の記事でご紹介したいと思います。